**秘密時間**


また会う約束をして電話を切った。



大きく深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。



あたしもヤバイわ…



遠くに見えるまみに手を振る。



慌てて駆け寄ってくるまみが微笑ましい。



「はぁっ…蘭子ちゃんっ…どうだった?…はっ…」



「息きらすほど走って来なくてもいいでしょうに…」



「ふぅーっ」と息を吐きトサッと芝生に座る。



「ねぇ…その神崎さんだったっけ、なんて?」



瞳をキラキラさせ、はやくはやくと言わんばかりにグイッと身を乗り出す。



「あのねぇ…あたしが日陰の女になってもいいの?」



「そんなつもりじゃないよー蘭子ちゃんの意地悪っ!」