幼なじみの銀髪男。【完】

ステージを降りると緊張が一気に溶けて力が抜けた。



「ノン…足。血が出てる。どうした?」


あ…さっきあゆみさんに踏まれた所だ。



「ちょっと…ね?大丈夫だよ。これくらい♪」



「それでは投票を行います♪♪」

会場では投票が行われていた。


ステージ裏では…。


「あら、中野さん足大丈夫?」


不敵に笑みを浮かべたあゆみさん。


あんたがやったんぢゃない。

キレそうになるのを押さえた。


「あんたノンになんかした?」



眉間にシワを寄せ、今にも暴走しそうなライ。


「ライ!これさっき自分のヒールで踏んだの。慣れてないから。ほら投票結果始まるよ!」


手を引っ張りステージへ向かった。


あ~危なかった。
ったくライはすぐ相手にするんだから。



「ノン、何で止めたんだよ。アイツが…」


隣でブツブツ言うライを放っておいて手をふる京華たちに手を降った。



「さて…発表します。
今年のミスコン&イケメンコンテストの優勝者は……。」


どうせ優勝しないや…



ドラムロールを聞きながらそう思っていた。



それにしても、早くこの服脱ぎたい。
ニヤニヤした視線が嫌。



「おいっノン…!!希美!!」



「へ??」


我に帰るとスポットライトが自分に当たっていた。


間抜けな顔に会場も?を浮かべていた。



「中野さ~ん前へ。波多野君も…」



え…これって。もしかして………。