そこには無愛想にする冴木凌。 「…あ」 膝を指さし、見ると、少量の血が流れていた。 「じゃあ、ソファー座ってて」 ソファーの隣りにある棚に近づき、横目で凌君を見た。 多分、体育で転んだんだろう。 真っ白な半袖Tシャツと、紺色の短パンをはいていた。 隣りで汗に濡れた髪をかきあげる。 その仕草がやけに色っぽくて。 あたしは凌君を見れなかった。 「…何ニヤニヤしてんの?」 凌君のほうをバッと振り向く。 「し、凌君こそ何で笑ってるんですかっ?」 そう言う彼の顔も、怪しい笑みをうかべていた。