5分くらい立って、ピピッと鳴ったからソファーへ目を向けた。 「何度だった?」 「…センセー」 光汰君は、体温計を見ずにあたしを見た。 あたしがどうして振り向いたか、知らずに。 「僕ね、センセーのこと知ってるよ」 そう言う光汰君は、寂しい瞳をしていた。 「知ってないとおかしいよ?光汰君」 変な言葉に、クスクスと笑う。 あたしは保健医だよ? 何言ってんだろ…