桜の葉

+++朔良



今年の春は、暖かい。
……なのに、学校の桜だけ…何故か咲かないの。



他は、もぅ散ったのになぁ…。




アタシは、桜の樹にもたれ掛かって……瞳を閉じた。





光。
ねぇ、元気?


ちょっとの間に、色々あったよ。




あの日から、葉は、アタシと手を繋いでくれないの。

そして…倉石が、葉の代わりにアタシと帰るようになった。




病室で、倉石と葉……何かあったのかな。





美都と仲直りして、病室に戻った時……何故か二人が向かい合って黙ってたのが、気になる。





「朔良ねぇちゃん!」


「わぁッッッ!?」




急に声を掛けられて、アタシは必要以上にびっくりしてしまう。



「一緒に帰れるぅ??」


声かけて来たのは、葉で、久しぶりに笑顔全開でアタシを覗き込んできた。



「今日は用事ないの?」

「無いよっ★」




葉は、アタシの鞄を取り上げて。



「今日は、オレと遊んでくれるぅ?」


なんて言いながら、可愛くアタシを見上げてくる。

ヤバイ。
カワイイから。葉。



「あ、でも…倉石と美都が…」




「今日は、先に帰って良いってさ!行こう!ねぇちゃん!」



葉は、久しぶりにアタシの手を引っ張って、走り出した。


葉は、何だか吹っ切れたような…不思議な雰囲気で。

変わらない笑顔をアタシに向けてくる。





アタシは、あの日から、
葉と居る時は、光の事を考えないって決めたの。



アタシは、桜の木を振り返って…
「またね」


って…光に手を振った。