桜の葉

…守る……?


アタシは倉石から離れた。


誰かに、守って貰うなんてコト…この時のアタシには想像出来なかったし…何だか怖かった。


倉石の真っ直ぐな目が、何だかくすぐったくて…居心地悪くて…アタシは口を開いた。




「倉石…アタシ「あ、続きは要らない。」


でも。倉石はそれを遮って。


「勝手に朔良守るから。どうせ、『葉が~』とか言うんだろ?
良いよ?俺。気は長いから。
やっと、俺を見てくれそうだし。」



ポンッとアタシの頭を叩いた。

「どんな時でも…呼ばれたらすぐ駆け付けるから、ちゃんと呼べよ?」



倉石は、アタシの返事も待たずに背を向けた。



……呼べ…って…。



「あ、それから。…美都。部屋の外に居るよ?」


「ぇ?」


「待ってるから、行ってやれよ。」



アタシは。
頷いて……外に出た。



……首が、熱かった。
何でか解らないけど、心臓がドキドキドキドキする。



アタシがドアを開けると。
いきなり…美都が、アタシに抱き着いてきた。



「朔良ッッッ!!!ごめんっ!ごめんねッッッ!?」




美都は、倉石と同じように…アタシをギュッと抱きしめてきた。






…ごめん…なんて。



アタシは、首を横に振るしか出来なかった。




多分…嬉しかったんだ。アタシ。




美都が言う通り、
アタシには……美都も、倉石も、葉もいるんだ。

長い間一緒に居るのに…今更気付いたアタシは…


やっぱり、前に居る人達を見てなかったのかもしれないね。




美都は、悪くないのに。



アタシに抱き着いたまま…美都はまた泣いている。




……ねぇ、光。
アタシね。

もぅ少し……周りの人を見るようにするね?

葉のことも、ちゃんと見るから。


でも。






光のコトは、
絶対絶対……大好きだから。