桜の葉

……コレ…ヤバイ?!


引きずられながら、アタシは、ポケットの中の携帯を弄る。

指の感覚だけで、通話を押すアタシは……最後に電話をしたのが誰だったかすら考える余裕はない。

気付くかな???
光ッッッ助けてッッッ




美都……ッ
倉石…ッッッ


葉ッッッッッッ!!!!





「朔良ねぇちゃんッッッ!!!!」





アタシが、黒いワゴンに乗せられそうになった時。

葉が…


息を切らせて現れた。



何て良いタイミングだろう。



サラサラな髪が、汗で濡れている。
葉は、問答無用でこっちに向かって走り………




「ぶっ殺すッッッ!!!」



アタシの口を塞いでいる男目掛けて、飛び蹴りをかました。


「ーッッッ!?」



男は、慌ててアタシから離れる。
葉は、アタシの身体をグィッッッと掴んで、自分の後ろにアタシを隠した。


「お前らッッッ!!ねぇちゃんに手ぇ出したら、殺すからなッッッ!!」


葉にしては乱暴な言葉。
アタシは、アタシより少し背の低い葉に…初めて守られている。





「その『ねぇちゃん』が、俺らを誘ったんだぞ?なぁ?」


「そぅそぅ。好きにしてくださぁいってさ。」




「ッッッんなコト言ってな「ねぇちゃんがそんなコト言うはずないッッッ!!」


アタシが叫びかけると、葉が怒鳴った。

男達は、ニヤニヤ笑いを止めない。
人数が多いから、余裕なんだと思うんだけど…。




アタシは、葉の手を掴んだ。



「葉ッッッ!!走れッッッ!!!」