みんな真剣に聞いてくれている。
悪そうな生徒でも真剣に話せば聞いてくれるんだ。

うれしく思いながらステージからおりた。

――――――――――

「優斗っ!」

誰かが話し掛けてきた。
振り向くと武藤が笑いながらこちらに向かってきた。


武藤 聡志(ムトウ サトシ)♀
22歳 数学教師


「……武藤か、どうした?」

「いやぁ今日の優斗もイケてたぞっ」

武藤は去年一緒にこの高校にきた同僚。うるさい奴だか真でもはしっかりしている奴だから信頼している。

……ちょっと、お調子者だが。


「はいはい。他に用があったんじゃないのか?」

「さっすが優斗!!今年の新入生は可愛い子たくさんいるぞっ」


「またかよ…去年も言ってただろー」

「今年はまじでヤバいぜ///ずば抜けて可愛い美人と美少女が2人だ!」


「…だめだぞ。生徒なんだからな!平等に接しろよ?」


「わかってるよ。でも見てみろよ?まじハンパない///」


そう言って武藤は職員室に入っていった。

お調子者だから普段からあんな事を言っているが、顔を赤くしてるなんて初めてだな…?

そんなにすごいのか?
でも生徒は生徒なんだからなにがどうなる訳でもないが……