紫乃を見ると紫乃と目があって口を開く。





「……あなたって変」



「へ、変?」



「えぇ、変」



「どこが?」



「冷たい態度とっても私から離れないんだもの」





冷たい態度とってる自覚ちゃんとあるんだ(笑)





「それは紫乃が好きだからだけど?」

「……冗談やめて」





今まで向き合ってた顔をそらして、教室を出て行った。



紫乃がいなくなった教室で





「冗談じゃねーんだけどな」





ポツリ呟いた俺の言葉は紫乃に届くことなく消えてゆく。



冗談じゃ、ねーよ。



俺そんなに冗談の塊みたいなヤツか?



それは見た目のせい?



教室の窓に移る自分自身を見る。



キンパのロン毛。



まぁキンパは親ゆずりだかんな。



着くずした学ラン。



まぁ腰パン前開けは基本っしょ。



顔はまぁ、いい方だろ。



でも紫乃は、見た目とかを気にするようなヤツじゃない気がすんだよな。



……考えてもしゃーないだろ。



行動あるのみだ。