「紫~乃っ♪」



「………なに?」





整った顔、綺麗な髪を全く動かさず、手元にあったプリントを見ながら返事をする。



どこからどう見ても完璧なこの女は紫乃(シノ)



うちの学校の生徒会長。



普通生徒会長っつったら、全校生徒が知ってると思うけど、コイツの場合は違くて他校のヤツらにさえ生徒会長だって知られてるほど、有名なんだ。





「なにやってんの?」



「……次の議会に配るプリントの確認」





若干冷たい目で俺を見たあと、説明をしてくれる。


紫乃は俺に冷たい。



まぁ、紫乃は俺みたいな人種と一緒にいるようなヤツじゃねぇしな。



キンパ、ロン毛、ピアス、制服なんて着てるんだか着てねぇんだかわかんねぇ。



そんな俺と才色兼備の紫乃。



紫乃は相当嫌だろうな。



でもそんなの関係無いから。



俺は俺のしたいことするだけだ。