あなたのメール、代行します。

 あれ? めっちゃあっさり。やっぱ言ってみるもんなんだなぁ。

とにかく、もう一度だけでも会える。これはチャンスだ。

もしかしたら、もう少しだけメールしてみよっかーってことになって、じゃあ試しに付き合ってみる? ってなるかもしれないし。


「ねえ、ビッグさん」


「誰がビッグさんだ。もうメール返ってきたのか?」


「芽衣さん、今からくるって」


「……え、ここに? マジで?」


 そのとき、サークル室の扉が開け放たれた。うわぁ、眩しい! この輝きは、芽衣さんでしかありえない! 君は僕の太陽だー!


「えっとえっと、きちゃった」


「ちょっ、ちょちょーい! 早すぎるだろ! インターネットの光回線か!」


「あはは、やっぱりやっぱり大ちゃんのつっこみは面白いね。変わらないな、書道部のときから」


 ぷぷっ、大仏さん、大ちゃんって呼ばれてるのか。ビッグさん、結構惜しかったな。……って、あれ? 書道部?


「その呼びかた止めろよ。もうオレたち、付き合ってねえんだからさ」


「ちょっと、ブツブツ大ちゃん。書道部ってどういうこと? え、大ちゃんって書道部だったの?」