あなたのメール、代行します。

「仏ゾーン……なんでそんなイタズラしたわけ?」


「イタズラじゃねえよ。オレはオマエのためにやったんだぜ? ほら、オマエ、幻の先輩に会いたがってただろ? だからチャンスをあげようと思ったんだよ」


「チャンスって……芽衣さんと付き合ってたからって上から目線かよ」


「……つーかオレ、オマエより年上だからね? まあいいや。だからさ、メイに頼んだんだよ。恋ファンに登録して、ナイトってヤツからのメールを3通は返してやってくれって」


 だ、大仏さん……意外といい奴だったのか……。

芽衣さんと付き合ってたのは許せないけど、特別に許してあげるんだからねっ!


「でも大仏さん、なんでわざわざメール代行サービスなんて面倒なやり方にしたのさ? 普通に紹介してくれりゃいいのに」


「それだとどうせすぐ終わるのが見えてたからな。どうせまたオマエが言う“面白いメール”を送って、終わりになるってな」


「やっぱりブッツリーニが関わってたのか! せっかく面白いメール送ったのにフラれるなんて、おかしいと思った」


「なに言ってんの、オマエ? つーかもうフラれたのかよ。なんだよ、せっかくオレが代行サービスまでして、ヒントをあげたのによ」


「ハァ? ヒント? ハァ? 意味わかんねえし」


「ちょっ、ちょちょーい! オマエうざいな! たいして面白くもないのに売れちゃって、やっぱり伸び悩んでる、某芸人か!」