「おい、ナイト。なにブツブツ言ってんだ」


「振り向くとそこには、俺が所属する書道サークルのサークル長、ブツブツ野郎が立っていた」


「ちょっ、ちょちょーい! 独り言を聞かれたのが恥ずかしくて、思わず悪口でごまかす小説家か!」


「そうだね。大きく間違ってはいないと思うよ、ブツブツさん」


「ちょっ、ちょちょーい! ブツブツさんって……小学生の頃いっぱいできてたニキビを潰しまくってしまったがために、大人になってから痕が残りまくってしまった可哀想な人か!」


「ブツブツさんこと、大仏(ダイブツ)さんは、なんと大仏が本名なのだ。名は体を表すなんて言葉があるが、まさにその通りで、頭が大仏のようにピカピカだ。そうだ、今度からピカピカと呼ぼう」


「ちょっ、ちょちょーい! いじめられっ子の悪口を言ってたら、偶然もっと優秀ないじめられっ子を見つけて、今度はそっちにターゲットを移した、いじめっ子か!」


「我が書道サークルは、ツッコミがくどい、クドクドさんと俺の二人だけで活動している」


「ちょっ、ちょちょーい! くどくないのもできるわ! つーか、さっきからその心の声みたいなの、表に出すのやめてくれない!?」