ハルカは泣きながら、




斉藤へメールしようとした。




【あのね、私、




本当は斉藤のことが好きなの。




ずっと好きだったの】




・・・でも。




送信ボタンを押す勇気が出ないハルカは、




自分の部屋で携帯を握りしめて泣いた。





「そんなに泣くなよ」




斉藤の声が聞こえたと思ったら、





携帯電話を見つめていた視界が、




何かで真っ白になった。




その正体は真っ白なタオル。




顔を上げると、




困ったような照れているような、





妙な表情で斉藤がタオルを差し出していた。