「光流、ごめん。」
「別に。」

学校に近づくにつれ、生徒の姿がちらほら。

「おはよ―!輝羅」
「おわっ!…海華かぁ」
「私以外に誰が居んのよ!あ、光流先輩おはようです。」
「はよ。早速だけどこいつ、よろしく頼むわ」
「お任せください。」

親友の園崎 海華(ソノザキ ウミカ)が笑顔で言うと、光流は私の頭を撫でて友達のところへ行く。

「あんたら兄妹は仲いいね」
「そう?」
「仲はいいし、顔はいいし、性格もいいし。兄妹なのが勿体ない」
「光流はそうでも、私は違う」
「あんたもなの!」

姫なんだからね!という海華

私は可愛くないし、性格も最悪だと思う。そんな私が姫とか、全国の女子が泣くよ。

そんなことを思いながら、熱く語ってる海華を置いて歩き出す

「ちょ、待ってよ!」

海華が慌てて追いかけてきて、横に並ぶ。

「無自覚だから余計に…か」

そんな海華の発言はスルーしておこう。