「藤宮さん。」
「園崎さん。」

名前を呼ばれたから止まってそっちを見る。

「あ、朝の…」
「なんで…王子たちがいるの?」

私と海華を呼んだのは、櫂燈くんと、友達…かな?

「今、帰り?」

櫂燈くんが笑顔で聞いてくる。
朝と変わらない営業スマイルで。

「な、なんで、王子と…風薙くんが…?」

隣の友達…風薙くんって言うんだ。
ん…風薙……?どっかで…。

(ねぇ、海華。あの、王子の隣の人って…)
(ど、どうしよう…)

「どうかした?二人とも。」

風薙くんが甘い?笑顔で問いかけてくる。

軽そうだなぁ…。
この笑い方…女の子落すときの笑顔だもん。

イケメン2人に囲まれるのは辛いなぁ…。
あぁー…逃げ出したいよ…。

「あ、あの…」

4人いてだんまりはキツイからおずおず口を開く。

「ん?どうかした?藤宮さん。」

やめて、こっち見ないでください。
王子相手に本当に失礼ですけど鳥肌が…。

「私達に、何か用ですか?」