「お前、どうすんの?」
「何が?」
「姫。嫌いだって言われたんだろ?」
「あー。そうなんだよな。」

嫌いって言われても付きまとってたら、余計に嫌われる。
だからと言って、諦めるなんてことはしない。

「顔、整形するしかないんじゃね?」

陸が笑いながら言うから二の腕の肉おもいっきり抓ってやった。

「いってぇ!お前、ここ痛いんだぞ!」

とりあえず無視。
さて、どうやって仕掛けるか…。

「あぁー…園崎さん…」
「何かキモイ。」
「ごめん、ごめん、謝るから!謝るから、二の腕の肉抓るな!」

よっぽど痛いんだな。

「はぁ…もう考えんの面倒だから昼まで寝るわ。」

陸が貯水タンクの陰に寝そべる。

「俺も寝るかな。放課後までに考えりゃいいし。」

俺は陸と反対側に寝そべった。
常備している日よけのための本を適当に開いて顔に被せる。

「ふぁ…」

ひとつ大きな欠伸をして、俺は浅い眠りについた。