「荷物、貸して」

イサオさんは、私の上着と鞄を
自分の隣の席に置いてくれた

「それにしても
 びっくりしたよ
  
 アニキがミオちゃんを誘った
 なんて言うから、この人
 そういう事しないからね」

「おまえと二人で飲むって
 言うのが耐えられないだけ
 ・・・
 おまえ酔うと手に負えない
 から」

「そうなんですか?」

イサオさんは苦笑した後
お酒を飲む。

アキラさんは気心の知れた
相手とお酒を飲み、酔うと
その日の気分で、泣いたり
笑ったりと忙しく、最終的
には記憶がなくなるらしい。

「大丈夫だよ
 
 明日は仕事だから、今日は
 そんなに飲まないよ」

そんな、お酒に酔った彼の姿
を見て見たい・・・

そう思う、私。