「すみません
 
 私、仕事の仲間が
 待っているので・・・
 
 社長にも挨拶をしないと
 ・・・」

「そうだね
 
 呼び止めて、ごめんね」

イサオさんやアキラさんと
仲良く話をしている、私を
見つめる仲間の視線が痛い。
 
一秒でも早く、この場から
離れたい一心で

私は、そう告げて
離れようとしたその時

私の手を

イサオさんが強く握りしめた。