沈黙が二人を包む・・・
 
彼は、ユイから聞いた話を
私に真実なのかと問う事は
無かった。
 
何もなかったように、私に
優しく微笑みかけてくれ
 
その素敵な笑顔に、私は
ホッと安堵する。
  
私は忘れないうちに、店長
から頼まれていた招待状を
彼に渡す。

招待文を読んでいる彼。

「パーティーとか
 俺は苦手だし
  
 製作の捗り次第で出席できる
 かどうかは分からないけど
 伺えそうなら、久しぶりに
 社長さんにも会いたいし
  
 少しだけでも
 伺うようにするよ」

「はい・・・」

真っ直ぐな彼の目線から、私は
すぐに逸らしてしまう。
 
汚れた部分を見透かされるのが
恐かった。