『さようなら・・・
 
 私は、一人でも大丈夫です
 どうか、探さないでください
 
 芹菜さんを幸せにして
 あげてください、美桜』

イサ・・・

こんな身勝手な私を許して
ください。
 
どうか早く、私の事を忘れて
彼が穏やかな日常を送る事が
できますように。

私の首には
貴方のネックレスが・・・

そして指には、貴方と永久の
愛を誓った指輪が光る。

それだけで私は、前を見て
生きていける。

こうして時が経って分かった事
がある。
 
確かに私は、傷ついた彼女の姿
を目の当たりにして、彼女に
イサが必要な事を思い知らされ
彼の手を放した。

だけど、本当の私は、自分が
自分らしくいられない事が
一番辛かったのかもしれない