「・・・
 付き添いは結構疲れるよ
   
 同じ体制で長い時間、病室に
 いなくてはいけないし
 少しの時間でも、ちゃんと
 体を休めなきゃ
   
 私の事はいいから、病院を
 出た後は、真っ直ぐ家に
 帰って休んでね」

「わかった・・・ごめん
   
 セリナが落ち着いたら
 俺も仕事があるから
 病院へは行けない
  
 それまで、美桜を不安に
 させてしまう・・・」

「私は、貴方を信じてる」

彼の唇が、私に触れる・・・

私は、イサとの別れを決心した
はずなのに、ここから出て行く
事ができないでいた。
  
荷物を何度もまとめようと
しては、その手を止めた。