「私は、イサオの傍に
 ずっとこうしてたい
   
 製作が続けば帰って来れない
 日もあるでしょう?
 貴方を一人で待ってるなんて
 できない
   
 ここで、貴方の存在を確認し
 ながら眠りたい
 邪魔はしないから、お願い
 ここに居させてください」

瞳を潤ませて私は彼を見つめた

捨てられる子犬のように・・・

「ごめん、ごめん美桜
 
 ここで今までどおりに
 暮らせるよう、考えよう
 ・・・ごめん」

彼は私を強く抱きしめ、私は
彼のシャツにしがみ付く。

「ずっと
 イサオと一緒にいたい」

たかが、住居が変わるだけで
一緒に暮す事は変わらない。

それなのに・・・

どうしても、どうしても
私はここに居続けたかった。

ここに居る事が、私をどんどん
不安にさせる・・・