イサオさんは毎日、遅くまで
仕事をしていた。
 
私は仕事をしている彼の傍で
作業のひとつひとつの工程を
黙って見つめていた。

「美桜、明日バイトだろう
 もう遅いから、おやすみ」

私は眠る布団の中で、ほんの
些細な彼の動作音も聞き逃さず
に彼の存在を確認しながら眠る
  
そして安心して深い眠りにつく

朝方、まだ製作を続けている
だろうイサオさんの元へ。

すると彼は、完成された
アクセサリーを手に、机に
伏せて眠りについていた。

その寝顔は少年のように可愛く
ずっと見ていても飽きない。
  
きっと、彼の思うままの作品が
できあがったのだろう。
   
私は、その可愛い寝顔を
こっそり、携帯のカメラで
撮影した。