あの窓から彼の姿を見つけ
私は急いでこの場所に降り立ち
今こうして彼の胸に頬を寄せる
  
私は昨夜の出来事を思い出し
・・・彼に胸の痞えを告げる

「こんなに汚れた

 私で本当にいいの・・・?」

彼は、私の頭に手をのせて
撫でてくれた後に、その手で
私のガーゼで手当てされた頬に
触れる。

「オマエは汚れてなんていない
 
 綺麗だ」

私は、イサオさんの言葉に
救われる。

真剣な瞳でそう告げた後、彼は
照れくさそうに微笑み、私を
抱きしめる。 
   
私は、彼に守られている。

本当の私は、こんなにも
弱い人間だったのだ。

無理に強くあろうとした
一人でも平気なふりをした。
  
強く、もっと強く・・・