私は治療を受け、病院の
ベッドに眠る。 
 
その隣に頭を抱えて考え込む
イサオさんがいた。

警察への被害届けは
出さなかった。
 
母は、私がこのままヨウジに
怯えて生きていく事のない
ように、彼を遠ざける事が
できるかもしれないと

被害届けを出す事を進めたが
ヨウジの想いを聞いた私は
『好きにすればいい・・・』と
最終的には同意してしまった事
になる・・・

眠る私の傍で、母とイサオさん
の話す声が聞こえる。
 
「そう、それは大変だったわね
 それで、赤ちゃんは無事に
 ・・・」
 
「はい・・・

 弟からの電話で危険な状態だ
 と聞いた私は彼女の元へ
 向かってしまい、美桜を
 こんな辛い目に合わせて
 しまった
   
 どうすれば・・・」

頭を抱える彼に、母は言う。 

「貴方は、何も悪くない
 自分自身を責めるのは
 やめなさい」