「20分したら、ここに戻るよ」

そう言って、イサオさんは
部屋を出た。

アキラは何も言わないまま
私を攻める事なく、ただ
私を優しく包む。
  
時間だけが過ぎていく・・・

最後にアキラは、私に問う。

「本当に、俺たちは
 終わりなの・・・か?」

私は、涙を堪えて頷くが
涙は流れる。

「ミオ、泣かないで
 ・・・ごめん
    
 全ては、俺が悪い
 
 俺のセリへの想いが
 君を苦しめた」

「いいの・・・もういい
 
 ごめんなさい」
 
二人は、強く抱きあった後に
離れた。

もう二度と彼の腕の中には
戻れない。