ソファーに座る、私の傍へと
アキラは近寄る。

私を見つめているアキラの視線
に気づきながらも、どうしても
彼の方を見る事が、できないで
いた。
  
ただ、俯いて自分の足元を見て
いるだけが、やっと・・・
  
ここから逃げ出したいとさえ
思う。
  
そんな、情けない私を

どうか見ないでほしい。

アキラ、ごめんね・・・
  
今の私には、貴方にかける言葉
がみつからない。
  
『貴方に嫌われたら
 私は生きては行けない・・』

そう言ったくせに、私は貴方の
手を放れ、イサオさんの胸に
抱かれた。

何て言われても構わない。

酷く罵られてもいい。
  
もう私は、引き返せない。

「お願いだ、ミオ

 何か言って・・・」