「びっくりしたよ、アニキの靴
 があるから、ミオが気分でも
 悪くなったのかと思った」  

「こんな時間まで
 セリのところに居たのか?」 

イサオさんが、アキラに問う

「ミオ、ごめん・・・

 気分が悪いと、セリから電話
 があって、それで・・・俺
 
 ミオとの、昨夜の約束を
 守れなかった」

アキラは罪悪感から、私を
見てはくれない・・・

私もまた、罪の意識から
彼を見れない。

「セリの事は実家のおばさんに
 任せておけばいいのに

 おまえは・・・」 

「アニキには、話していない事
 があるんだ
 セリの奴、お腹の子を流産
 しかけたんだよ
 
 ちょうど3ヶ月目に入った頃に
 少量の出血が続いて・・・」