その夜、私とイサオさんは
アキラの帰りを待つが
彼は、帰って来ない・・・

私には、もう、何も言う権利は
ないが、彼はきっとセリナさん
の元へ・・・

やっぱり、私との約束は守られ
る事はなかった。

「アキラは
 こんなに帰りが遅いの?」

「彼は、今日もセリナさんの
 様子を見に彼女の元へ
 行ってるんだと思います」

「あいつは、やっぱり
 セリの事を・・・
   
 あいつ、こんな小さい頃から
 言ってたよ
  
『俺が大きくなったらセリを
 お嫁さんにしてやる』と
 その後は決まって、セリに

『私はイサの
 お嫁さんになるの』と
 言われていたっけ・・・」