私は、幸せ者だと思う。
 
こんなにも、彼に愛されている
 
私は、自分の中に芽生えた・・
 
ううん、違う・・・

ずっと以前から、其処にあった
胸の支えに、また見て見ぬふり
をする。

そして、アキラの腕の中の
穏やかな安心に身を寄せていた

アキラは、もうどこにも
行かない。
 
私の傍にずっと、こうして
居てくれる・・・ものだと
そう信じていた。

でも彼だけが悪いわけじゃない
 
私もまた、心のずっとずっと
奥底に・・・

違う誰かへの想いが眠る。

アキラは最近、どこか
よそよそしい。
 
仕事で帰りが遅くなることは
珍しくないのに、彼はその度に
一生懸命に理由を説明する。

私に、疑われないように・・・