思い出す度に、胸にグサリと
刺さり、私は・・・苦しい

あれから、イサオさんには
会っていない。
 
彼は今頃
何をしているのだろう?

あの日、彼に付けてもらった
贈り物のネックレスを、私は
一度も外せないでいた。

知らず知らずのうちに私の手は
勝手にネックレスに触れている

「それ
 アニキのデザインだよね
  
 気に入ってるね」

「うん、この間のよりも軽くて
 付けている違和感が無いから
 ・・・」

アキラの手が、ネックレスに
触れる。

「本当だ、軽いね
  
 それにしても、こんなに
 可愛い作品もアニキ
 作れたんだ
  
 やっぱり、アニキは
 すごいわ
  
 女心を鷲掴み」

そう言って、アキラは微笑む
 
その笑顔は、私だけに
向けられている。