「馬鹿だな、おまえは・・・
 
 俺とセリは
 そんな関係じゃない
  
 俺は、おまえとの約束を忘れ
 た事はない
 
 それを知っていたから
 おまえも、ここでセリを
 働かせていたんだろう?」

「ああ、俺がセリナと結婚する
 時に、おまえは俺に約束して
 くれた
  
 彼女には
 指一本触れないと・・・
  
 俺はどうすればいいんだ
 
 セリナ
 聞いているんだろう?」

応答の無い部屋・・・

「セリは、ここには居ないよ
 
 今朝、俺が実家に連れて
 行って来た
 早く、迎えに行ってやれよ
  
 今、俺に話したように
 おまえの正直な気持ちを
 話してやれ

 それでもセリが、おまえを
 許せない時は苦しますような
 事はしないでやってくれ

 頼む」

「ああ・・・」