アキラの言葉は、イサオさん
の心を・・・私の心を打つ。

「さっき、工房の方から駆けて
 来た、あの子に聞いたよ
  
 ミオもアニキが好きだって
 ・・・
 彼女は、こうも話を続けた
  
 アニキは知っていて、俺だけ
 が知らない、ミオの真実が
 あると・・・」

アキラは、知ってしまったの?
 
私の過去を・・・

さっき感じた工房を駆け抜ける
風、誰かが工房を出て行く気配

それは、あの子・・・

ユイだった。

彼女は、彼に何を話したの・・

アキラ・・・お願いだから

私を見て・・・ほしい。
 
私の心は、そう叫んでいた。