イサオさんが、私の母が
入院する病院へお見舞いの為
に通ってくれていた事を、今
私は初めて知るのだった。
 
そこで母から、義父が母の
入院費用を免除してもらう
代わりに、ヨウジに私の居場所
を教えてしまった事を聞き

イサオさんは、母に私の住所を
聞いて、急いで私の元へ
駆けつける途中に、アキラさん
に電話をかけてくれたのだった

「アキラが間に合ってよかった
 それより、ここにミオちゃん
 が一人で居るのは危ないね」

ヨウジに居場所を知られて
しまった以上、また彼は必ず
ここへ現れるだろう。

イサオさんの提案で私は
当分の間、アキラさんの家に
身を隠す事になった。

もしかしたら働いている場所も
ヨウジに、もう知られている
かもしれない。
 
でも、仕事を途中で放棄する事
だけはできないのでバイト先
にはそのまま通う事にした。