「アニキが女の事で
 こんなに怒るなんて
 どうしたの・・・

 昔の女の事が忘れられない
 くせに、他の女に優しく
 なんかすんなよ
  
 アニキが、セリの気持ちを
 受け入れて一緒にさえなって
 くれてれば
 
 俺は、もうとっくにセリの事
 を諦められたのに・・・」

「アキラ・・・」

胸倉を掴む腕を放して弟の悲痛
に叫ぶ姿を、ただ、見つめる
しかない兄がそこにいた。 
 
「なんてね

 自分の想いが伝わらない事を
 アニキのせいにして、俺って
 本当、ダサイ・・・

 話の続きは俺の部屋でしよう
  
 ミオちゃんも涙の理由を
 ちゃんと俺に
 聞かせてくれないかな」

私たち、三人はとりあえず
アキラさんの部屋へと戻る事に
した。