その瞬間、俺は感じた。

 彼女の事を思った上での答えが、結果的に彼女の心に傷をつけてしまったのだと……

 それは決して塞がるものでは無いのだと、痛く、苦しく、俺の心を締め上げる思いだった。



 ・ ・ ・



 これが、俺が犯した罪。

 後々分かった事だが、

『付き合いとは、お互いを理解し合いたいが為の行為』

 だと……



 その時俺が何を迷っていたのかは、もう思い出しようが無いだろう。

 何年も昔の事だ、あまり覚えてはいない。

 だけど、罪悪感は未だに健在して心を締め上げてくる。

 中学を卒業する前、または、した後も続いて、それは共に俺を孤立の世界へと向かわせたのだ。