前を歩く美玖先輩は甘えるように北見先輩を見上げ、何か話しかけている。 その表情を見れば、ホントに北見先輩が好きでしょうがないってのが私にもわかる。 きれいで可愛くて、100点満点な完璧女子の美玖先輩。 それに対して、北見先輩は―― あんな美人が可愛く話しかけてるのに、たいしてそっちを見ようともせずに無表情で歩いてる。 ったく、愛想のないやつ! ……と、私が二人を観察している間にも、 奈津は美玖先輩のことが本当に大好きみたいで、いろいろ教えてくれた。