「それでさ、一緒にいる男の人は、その美玖先輩の彼氏、なのかな?」
私がおそるおそる聞くと、奈津は満面の笑みで答えてくれた。
「うん、そうだよ!
美玖先輩にいっつものろけ話聞かされてるんだぁ。
北見先輩っていうんだよ。
かっこいいよねー。
もう、まさに美男美女でしょ?
絵になる二人だよねー」
ああ、やっぱり……
そうだよね、どう見ても付き合ってるんだろうとは思ったけど……
私は前を行く二人をあらためて見つめた。
たしかに、北見先輩、黙ってればかっこいいんだけどね……
「美玖先輩はね、北見先輩にメロメロなんだよー。
でも、のろけてる美玖先輩も可愛いんだよね~。
恋する女子って感じで!」


