北見先輩! 目が合ったから、たぶん向こうも私に気づいたはず。 どうしよう。 私も挨拶するべき? でも、私が迷ったその一瞬に、北見先輩が視線をはずしたので機会を逸してしまった。 うーん、よかったのか、悪かったのか。 挨拶せずに済んで、ほっとしたような、 何か、気まずいような…… しかし、1階の昇降口に着いた時、 私はそんなささいな出来事はあっという間に吹き飛ぶような衝撃の場面に出くわした。