塾帰りの12分


え?

今、『ごめんな』って?



あの意地悪で自己中な俺様の北見先輩が?



……うそ。

そんな真面目な顔で、そんなこと言われちゃったら。



ドキドキしてうつむくと、先輩がコツンと額をくっつけてきた。


「聡美」

「はい」

「俺は聡美が好きだ。
聡美の次のキスも、その次のキスも、全部、俺がもらっていいか?」

「え……」


思わず目を上げると、優しい瞳が私を見つめていた。


……そんなの、恥ずかしくて答えられないよ。