呆然としていると、ケータイをしまった北見先輩が、急に顔を寄せてきた。 えっ?なに!? 反射的に顔をそらすと、逃がすまいとするかのように、先輩の左手が私の腰に伸びてきた。 グイッと引き寄せられ、また顔を寄せてくる。 「ちょっ、先輩!?」 すぐ目の前に迫った先輩の顔を、とっさに両手で押し返す。 「イテッ」 「あああっ、ごめんなさい!」 私の手は、オクに殴られた先輩の口元に、もろにぶつかっていた。 「おまえなあ……」