塾帰りの12分


「園村がアメリカに発つときに別れ話をした。
ただ、しばらくは受け入れなかったけどな。
でもついこの間、やっと決心がついたってメールしてきた。
だから、正真正銘、俺はフリー。
なんなら、園村からのメール、見るか?」

「い、いえ、そこまでは!
先輩の言葉を信じます!」


ケータイを見せようとする先輩を、慌てて止めた。



そうだったんだ。

北見先輩、美玖先輩と別れたんだ……。



でも、急にそう言われても、実感がわかない。

だって、ずっと先輩は美玖先輩と遠距離恋愛してるんだと思ってたし。

私が二人の間に入り込む余地なんて絶対ないって、思い込んでたんだもの。