オクがいぶかしげに顔をゆがめた時、廊下の方が騒がしくなった。 まずい、講師の先生が来たみたい。 「と、とりあえず、外に出よう!」 私は慌てて北見先輩とオク、2人の手をつかみ、力いっぱい引っぱって、塾の外へ逃げ出した。 「おい聡美、どこ行くんだよ」 文句を言うオクを「いいから」とたしなめながら、ひとけのない塾の裏の路地へ。 どうやら、先生は塾の外までは追ってこないみたい。 よかった。 北見先輩はまだ痛そうに顔をゆがめてる。 でもとにかく、今はオクの誤解を解かないと。