「いえ、ケンカっていうか。 前から父とは折り合いが悪くて……」 なんとなく、北見先輩には、父と仲の悪い自分を知られたくなくて言葉を濁した。 でも、先輩は構わずつっこんでくる。 「よくケンカするのか?」 「いや、そのう……」 「まあ、ケンカするほど仲がいいって言葉もあるからな」 あいまいに言葉を濁したかったくせに、笑いながらそう言った先輩の言葉を聞き流せなくて反論してしまった。 「いえ、仲はよくないです!」 「ん?そうなのか?」 あ、墓穴掘ったかも。