ホームで、ぼんやり電車が来る方向を見やって、電車を待っていると。
「よお、久しぶり」
「ヒャッ、せ、先輩!」
背後から突然耳元に声を掛けられ、慌てて振り返った私の後ろに立っていたのは、紛れもなく北見先輩だった。
慌てふためく私を、ニヤニヤ笑いながら見下ろしている。
半月ぶりだけど、ちっとも変わってない。
すっかり忘れてたけど、突然後ろから近づいてきて耳元に話しかけてくるのって、北見先輩の得意技(っていうか、いたずら?)だったっけ。
でも、たったそれだけのことがひどく懐かしくて、同時に嬉しい。
でもやっぱり、急に耳元で囁かれるのは心臓に悪いよ。
鼓動がめちゃくちゃ速くなってる。


