え? 会話終了? 喋んないの? ラッキー! だったら、最初からもうちょっと離れて立ってよね。 会社帰りの人たちの帰宅と重なって多少混んではいるけれど、 空いてるつり革は他にもいくつかあるじゃん! ……まあ、いいや。 私も文庫の続き読もうっと。 ……と、私はかばんに手を入れた。 そのとたん。