塾帰りの12分


「腹減ったなー、あそこにするか」

私が返事をする間もなく、北見先輩は通り沿いにあったレストランのドアを押し開けた。



先輩はまったくいつも通り、マイペースだ。


そうだよね。

だって、先輩は私を助けてくれただけで、あれは全部演技だもん。


意識してるのは私だけ。


でも。


意識しちゃったら、なんだか、いつも通りに振る舞えなくて、


困る……