映画は評判どおり痛快で後味のいいものだった。 私は大満足で映画館を出た。 「芦川、あの俳優好きだろ?」 「あ、わかります? 大ファンです!」 「だろうと思った。 おまえの好み、だいたいわかってきた」 「でも、ストーリーも最高でしたよ」 「だな。 あのトリックは思いつかなかった」 「ですよねー。 大胆すぎてもう笑うしかないですよ」 私が笑って北見先輩を見ると、北見先輩も笑っていた。