塾帰りの12分


映画は評判どおり痛快で後味のいいものだった。

私は大満足で映画館を出た。



「芦川、あの俳優好きだろ?」

「あ、わかります?
大ファンです!」

「だろうと思った。
おまえの好み、だいたいわかってきた」

「でも、ストーリーも最高でしたよ」

「だな。
あのトリックは思いつかなかった」

「ですよねー。
大胆すぎてもう笑うしかないですよ」


私が笑って北見先輩を見ると、北見先輩も笑っていた。