「あっ、先輩、お金……」 私が財布を出そうとすると、先輩に押しとどめられた。 「いい」 「えっ、でも……」 「じゃあ、あとでコーヒーおごれ」 「あ、わかりました」 そんなやりとりをしていると、やがて映画が始まった――…… 「あー、面白かったあ!」 映画が終わって場内の明かりがつくと、私は笑顔で先輩を見た。 先輩も満足そうに微笑んだ。 「まさか、ああ来るとは思わなかったな」 「本当ですよねー! でもラスト、笑えたけどやっぱりかっこよかったなあー!」